ビジネスでもカジュアルでも、洋装でも和装でも名刺を持ち歩く人へー
名刺入れのTPOをどのシーンにあわせるかを迷うことはありませんか?
洋服やスーツ、フォーマルドレスに加え、和装に親しみのある人は着物で名刺交換をする機会も少なくありません。
しかし、あらゆるシーンにもあう名刺入れに出会うことはなかなかありません。
特に、和の柄や素材の印象が強いものは、和装専用になってしまったり、洋装ではミスマッチになってしまうこともあります。
この名刺入れ「色霞」は、和装の帯に使用されている「綴織」の技術と、伝統的な「霞文様」を活かしながらも、色や素材、デザインを現代の生活空間にあうようアレンジした名刺入れです。
社会人としても落ち着いてきた20代後半から、仕事中に使用するものにもお金をかけたい。良い生地で、シンプルだけれどアクセントの効いた、オリジナリティのあるものものを使いたい。そんな時にオススメする名刺入れです。
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綴織名刺入「色霞」とはー
「色霞」の綴織の特徴
・「綴織」とは
西陣織は12種あり、その中でも最も古い歴史があるとされるのが綴織です。爪掻綴とも言い、櫛状に削った自分の爪でまるで文字を綴るように細かな文様を掻きます。一つの作品に数百色の糸を用いることもあり、繊細な色変化には「割杢=異なる色糸を縒り合わせて中間色を作る技術」も使用します。綴織の語源の一つとされる、”つづらに折れ曲がる坂を登るように縦糸に横糸を巻きつけながら織る”技術は霞文様に活かされています。
・絹糸だけではない表現
綴織は絹糸のみを用いてフォーマルに仕上げるのが主流ですが、カジュアルな洋装スタイルも考慮し、地糸には、西陣で染め上げられた絹糸とそれにマッチする太さと色の綿糸を選びました。更に、太さや素材の異なる変わり糸も様々に組み込み、遊び心を演出しています。
・綴ることが最大の魅力
綴織の帯は時に一本百万円を超え、図案も複雑なものが多い。しかし、複雑な柄にはそれだけの日数と手間がかかり、名刺入れには高級すぎる品になってしまいます。だからといって柄が無ければ”綴る”魅力を発揮できない。”綴る”ことを条件に最小限の要素で描かれたのが、この霞表現です。
・丈夫で強い
縦糸が見えないほど強く横糸を織り込む綴織は、密度が高く、丈夫で長く使用可能な生地となります。
「色霞」の図案の特徴
・「伝統描法で描いた図案」
図案とは、いわば設計図・デザイン画であり、実際に作品を仕上げるのはその先の工程の職人の手に委ねられています。今の伝統産業は、素材や工程、形といった物質的な側面で「伝統産業品」を分類していますが、実際物が残らない図案の部分にも継承されてきた伝統的な要素があります。描くことにおいて、伝統的な紙や絵具、モチーフや文様を使うことを「伝統技法」と呼ぶのであれば、それ以外の意匠的要素を含んだ描き方を私達は「伝統描法」と呼んでいます。
・スタイリッシュに見せる平面表現
霞に陰影や立体感をつけず平面的な表現をすることで、名刺入れに文様を纏わすことができ、シンプルですっきりした印象に仕上げました。
・現代の空間に溶け込む配色
和の配色である「かさねの色目」を、風景から色を拝借することと捉え、現代の風景から色を抽出し、今の生活空間になじむ配色に仕上げまし。
あおくろ:アスファルトの黒と遠くの山の青
しろあお:高層ビルの青白いガラスと白い雲
・霞で場面転換を演出
霞は、大和絵などで場面転換の際に用いられることがあり、図案の世界でも同様に扱われます。つまり、糸の種類や色味が変わる場面に霞をはさむことで、違和感なく異質な素材を用いることができるのです。
「色霞」の仕立ての特徴
和物で伝統的に用いられる「千鳥かがり」で側面を縫製。余計な手間を入れず生地全体を生かしてシンプルですっきりとしたプロダクトに仕上げました。
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使用素材:絹・綿・他
サイズ:68×115×5(mm)
重さ:10(g)